Anthropic 公式の claude-md-management プラグインで CLAUDE.md を育てていこう

2026-04-12
12分で読了
更新: 2026-04-12
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目次

CLAUDE.md、最後に見直したのはいつですか? プロジェクトのビルドコマンドが変わった、テストの実行方法が変わった、ディレクトリ構成を整理した。そのたびにちゃんと追従できているでしょうか。正直なところ、僕はサボりがちです。そして気づいた頃には、Claude Code が古い情報を頼りにして見当違いのことをやり出す、という「あるある」が発生します。

この悩みに真正面から応えてくれるのが、Anthropic 公式の claude-md-management プラグインです。Claude Code を作っている Anthropic 自身が開発・メンテナンスしているプラグインで、CLAUDE.md の品質を採点してくれるスキルと、セッション中の学びを CLAUDE.md に取り込むコマンドがセットになっています。言ってしまえば「CLAUDE.md のお掃除係」のようなプラグインです。

今回はこのプラグインの中身、インストール方法、実際の使い方、そして CLAUDE.md をどう育てていくべきかというベストプラクティスまで、まとめてご紹介します。

なぜ CLAUDE.md の鮮度が大事なのか

CLAUDE.md は Claude Code が毎回のセッションで読み込む「プロジェクトの取扱説明書」です。ビルドコマンド、アーキテクチャ、ハマりやすい落とし穴など、コードだけ読んでも分かりにくい情報をここに書いておくと、Claude が最初からそのプロジェクトの「空気」を理解した状態で仕事を始められます。

ただ、これには副作用もあります。CLAUDE.md の内容はプロンプトの一部として毎回送信されるので、古い情報や冗長な情報があると、そのまま Claude をミスリードしたりトークンを無駄にしたりするわけです。コード本体はリファクタリングで常に洗練されていくのに、CLAUDE.md だけが数ヶ月前の姿のまま取り残される、というのはよくある話です。

claude-md-management は、この「書きっぱなし問題」を仕組みで解決するためのプラグインです。

2つのツール:棚卸しと書き取り

このプラグインには役割の違う2つのツールが入っています。混ざりやすいので、まずはここを整理しておきましょう。

claude-md-improver(スキル)/revise-claude-md(コマンド)
目的現状のコードベースと CLAUDE.md のズレを直すそのセッションで得た学びを取り込む
起動タイミングコードベースが変わったあとセッションの終わり頃
使いどき定期的なメンテナンス「この情報、書いておけばよかった」と気づいたとき

claude-md-improver はコードベース全体を見渡して「この CLAUDE.md、ちゃんと今のコードを反映してる?」と棚卸しするスキルです。定期的な健康診断ですね。

一方の /revise-claude-md はもっと日常的で、「今日のセッションで発見したコマンドやハマりポイント」をその場で CLAUDE.md に書き取るためのコマンドです。「書き取り」係と呼ぶと分かりやすいかもしれません。

どちらも最終的に編集を適用する前にユーザーの承認を求めてくるので、勝手に CLAUDE.md が書き換わる心配はありません。

インストール

claude-plugins-official マーケットプレイスは Claude Code を起動した時点で自動的に有効になっているので、追加の準備は不要です。Claude Code の中で以下を実行するだけでインストールできます。

/plugin install claude-md-management@claude-plugins-official

「どんなプラグインがあるんだろう?」と眺めながら選びたい場合は、/plugin と打って Discover タブを開けば、カタログから検索してインストールできます。

インストール後は忘れずに /reload-plugins を実行しておきましょう。これでスキルとコマンドが現在のセッションに反映されます。

使い方 1: claude-md-improver で棚卸しする

claude-md-improver はスキルなので、スラッシュコマンドを決め打ちで覚える必要はありません。Claude に自然な言葉でお願いするだけで起動してくれます。

CLAUDE.md を監査してください
check if my CLAUDE.md is up to date

こんな感じの一文で十分です。スキルが動き出すと、次のようなワークフローが走ります。

  1. リポジトリ内の CLAUDE.mdCLAUDE.local.md をすべて探す
  2. それぞれを6つの観点で採点して A〜F のグレードを付ける
  3. レポートを提示して、具体的な改善提案を並べる
  4. 承認を求めてから、実際に差分を当てる

ちなみに僕は、 /claude-md まで入力すると claude-md-improver と候補が表示されるので、それに合わせてタブキーを押すと /claude-md-management:claude-md-improver というコマンドになるのでそれを実行しています。

/claude-md で絞り込むと claude-md-improver が候補として表示される様子

タブ補完で /claude-md-management:claude-md-improver に展開される様子

6つの採点基準

採点はきちんとしたルーブリックに基づいています。合計 100 点満点です。

基準配点何を見るか
Commands / Workflows20build / test / lint / deploy などが揃っているか
Architecture Clarity20ディレクトリ構成やモジュール関係が分かるか
Non-Obvious Patterns15ハマりポイントや独自の癖が書かれているか
Conciseness15冗長な説明や当たり前の情報で埋まっていないか
Currency15今のコードベースと整合しているか
Actionability15コマンドがコピペで動くか、手順が具体的か

面白いのは、Conciseness(簡潔さ) にちゃんと配点があることです。「とりあえず全部書いとけ」は逆に減点対象ということですね。CLAUDE.md はプロンプトの一部として毎回読み込まれるので、ボリュームを増やせばいいというものではありません。

採点結果は A(90〜100)から F(0〜29)までの5段階で表示されます。僕がこのスキルを発動するときも、意外と B や C が多くて、いかに品質の悪い CLAUDE.md で運用していたのかを痛感するとともに、このプラグインのありがたさを実感します。

使い方 2: /revise-claude-md で学びを取り込む

コーディングセッションを終えたあと、「今日はこのコマンド知らなかったな」「このディレクトリ構成、一見分かりにくいな」と感じることはありませんか? その感覚を次のセッションの Claude に引き継ぐためのコマンドが /revise-claude-md です。

/claude-md-management:revise-claude-md

プラグインスキルはすべて名前空間付きで呼び出されます。/claude-md-management: までタイプすれば Tab 補完も効くので、意外と楽です。

このコマンドを実行すると、Claude は今のセッションを振り返って、次のような観点で「書き足すべきこと」を探します。

  • 使った、あるいは発見した Bash コマンド
  • 従ったコードスタイルのパターン
  • うまくいったテスト手法
  • 環境や設定のクセ
  • 遭遇した落とし穴や警告

そのうえで、どの CLAUDE.md に書くべきかまで判断してくれます。チーム共有なら CLAUDE.md、個人用なら CLAUDE.local.md、という具合です。

提案は diff 形式で表示され、承認するまで実際のファイルは変更されません。「これはちょっと冗長だな」と思ったものは却下すればいいので、取り込みすぎの心配もありません。

CLAUDE.md には4つの居場所がある

このプラグインを使っていると、CLAUDE.md と一口に言ってもいくつか種類があることに気づきます。整理しておきましょう。

種類場所用途
プロジェクトルート./CLAUDE.mdチーム共有。git にコミットする
ローカル上書き./CLAUDE.local.md個人用。.gitignore に入れる
グローバル~/.claude/CLAUDE.md全プロジェクト共通の個人設定
パッケージ単位./packages/*/CLAUDE.mdモノレポのモジュール固有の情報

Claude Code は親ディレクトリの CLAUDE.md も自動で拾って合算してくれるので、モノレポ(1 つのリポジトリに複数のパッケージをまとめる構成)でパッケージごとに CLAUDE.md を置いても問題なく動きます。このプラグインも、それぞれの CLAUDE.md を個別に監査してくれます。

ベストプラクティス:どう育てるか

せっかくなので、このプラグインの update-guidelines.md から読み取れる「良い CLAUDE.md の書き方」のエッセンスもご紹介します。

書くべきこと

  • 発見したコマンド: npm run build:prod のような、その場で調べたコマンドは次回のために残す
  • 非自明なパターン: 「テストは --runInBand で直列実行必須」のような、コードを読んだだけでは分からない制約
  • パッケージ間の関係: 「auth モジュールは crypto の初期化後に import する必要がある」のような依存
  • 動いたテスト手法: 「API テストには supertest を使う」のような確立済みのパターン
  • 設定の癖: 「Redis 接続には ?family=0 を付ける必要がある」のような環境固有の話

書かないこと

  • コードを読めば分かること: 「UserService はユーザー操作を扱う」のような、クラス名から自明な説明
  • 一般論: 「テストをちゃんと書きましょう」はプロジェクト固有の情報ではないので不要
  • 一度きりの修正: 「コミット abc123 で直したバグ」は再発しないので書くだけムダ
  • 冗長な解説: JWT とは何かを RFC から説明するくらいなら「Auth: JWT HS256, Authorization: Bearer <token>」の一行で済ませる

CLAUDE.md はプロンプトの一部である」と意識するのが大事です。コンテキストウィンドウは貴重なので、一行一行に「載せる価値」を要求する、という姿勢ですね。

どのタイミングで使い分けるか

最後に、2つのツールの使い分けをもう一度整理しておきます。

  • 大きなリファクタリングやディレクトリ再編のあとclaude-md-improver で全体を棚卸し
  • 新しいツールや設定を導入した直後claude-md-improver で反映漏れを探す
  • セッション中に「あ、これ知らなかった」と感じたとき/revise-claude-md でその場で取り込む

定期的な健康診断(improver)と、日々の小さな書き取り(revise)の両輪で回すのがおすすめです。

まとめ

claude-md-management は「CLAUDE.md は書いて終わりではなく、育てるもの」という発想を形にしたプラグインです。Anthropic が公式に出している分、Claude Code 本体との相性もよく、導入コストもほぼゼロでした。

僕も実際に使っていて、思っていたより CLAUDE.md が古くなっていたことに気づかされます。Claude Code を日常的に使っているなら、ぜひ一度インストールしてみてください。CLAUDE.md を監査してもらうだけでも、自分のプロジェクトの見え方がちょっと変わります。

参考リンク

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